日本生物学オリンピック カテゴリの記事
第23回国際生物学オリンピック(IBO2012シンガポール大会)2012年7月7日~15日への出場を目指し、JBO委員他の協力を得たチームで日本代表者・次点者の皆さんの特別教育を行いました。
2012年5月3日-6日
東邦大学理学部生物学科 (千葉県船橋市三山)
講 師:
西川輝昭:尾索動物(シロボヤ)と頭索動物(ヒガシナメクジウオ)の比較解剖―脊椎動物の起源を探る
丹羽和紀:グラム陽性菌(例、黄色ブドウ球菌)とグラム陰性菌(例、大腸菌)の染め分け、白血球中の単核球(リンパ球と単球)の測定
蓮沼 至:脊椎動物(ヒト、サル、齧歯目)の組織•器官の薄切切片のプレパラートを作成・観察、組織切片像から、組織•器官を推定
藤崎真吾:大腸菌のβ-ガラクトシダーゼ活性を人工基質(o-ニトロフェニルガラクトピラノシド)、酵素反応生成物(o-ニトロフェノール)の可視光吸収を測定して定量
美和秀胤: 裸子植物、及び被子植物の根、葉、茎、花、果実等の組織標本を作製し形態観察。 植物の系統分類、分子進化、並びに生物多様性
読売新聞 5月12日(船橋版)紹介記事
2012年3月26日(月)午前10時 ~ 3月29日(木)午後5時
東邦大学理学部生物学科 (千葉県船橋市三山) 大島範子学部長
講 師:
長谷川雅美 東邦大学理学部生物学科 教授 :進化・生態・集団遺伝学「君もダーウィンになろう!」
佐藤浩之 東邦大学理学部生物分子科学科 准教授 :葉緑体の分画と、光合成電子伝達タンパク質プラストシアニンの酸化還元
曽根雅紀 東邦大学理学部生物分子科学科 講師:ショウジョウバエの遺伝・発生・行動
後藤 勝 東邦大学理学部生物分子科学科 講師 :ニワトリ卵白からのリゾチームの精製
・.生化学 SDS/PAGE電気泳動、およびカラムによるタンパク質精製
・植物の形態・系統分類および、植物組織標本などの作製
・動物行動・生態学 行動観察データの統計処理
- 東邦大学のウェブページに紹介された特別教育
国際生物学オリンピック2012 シンガポール大会日本代表候補15名を対象にして2011 冬期特別セミナーを開催
日程:平成23年12月25日(日)~12月27日(火)
場所:東京大学 駒場キャンパス
指導責任者:斎藤淳一(JBO委員 東京学芸大学附属国際中等教育学校 教諭)
12月25日(日) 8:50 集合
講義・実験「分子生物学実験」(笹川 昇・東海大学)
懇談会
12月26日(月)講義・演習「生物統計学」(嶋田正和・東京大学)
12月27日(火)特別講演「生物学の魅力の再発見」(浅島誠・東京大学・JBO委員長)
講義「分子生物学」(笹川 昇・東海大学)
15:00 解散
テキスト:「キャンベル生物学」、丸善 (2007)
「統計の基礎-考え方と使い方」M.K. ジョンソン , R.M. リーバード, 西平重喜 (訳)、サイエンス社 (1978)
このガイドブックは、IBO コーディネートセンター(プラハ)が2011年10月に公表した「IBO Guide、Edition 23 」の日本語版です。国際生物学オリンピックを開催する目的や、どのように試験問題が作られるかなど、国際大会の運営について詳しく説明したものです。JBO(国際生物学オリンピック日本委員 会)が主催する「日本生物学オリンピック の役割のひとつは、国際大会に出場する日本代表を選抜することです。ただし、日本生物学オリンピックはそれにとどまらず、生物学に興味を持つ生徒に等しく挑戦の機会をあたえるプラットフォームでもあります。生徒は最先端の研究現場にふれたり、多くの同好の仲間達と交流することにより、科学とは何かを一層深く理解することが期待されます。このガイドブック(和訳)が、生物好きの日本の生 徒の皆さんが世界に羽ばたくきっかけとなることを祈念します。
IBO ガイド, 23版 2011年(日本語)(PDF形式:1.5MB)
各県の被災した学校では 学習図書などが失われたところも多くあります。 JBOは 生物学をこころざす生徒に活用してもらおうと、「キャンベル生物学」の出版元の丸善出版に協力いただいて、同書を被災校に寄贈します。

2011年11月4日 宮城県教育委員会を訪問して贈呈 前列:宮城教育大・見上一幸教授、浅島誠JBO委員長、小林伸一教育長、池田和博丸善出版取締役、石和貞男 JBO運営委員長
学びのなかに復興への意欲を 丸善出版株式会社・社長
学術書、専門書は、何が普遍性をもった事実かを突き止めようとすることのできる情報源として機能しております。また、ひとたび手に 取れば、その後はほとんどエネルギーを必要としないメディアでもあります。「これから私たちはどこへいくのか」を考えるにあたって、もっともふさわしいメディア/情報源であると自負いたしております。
- 丸善出版からの寄贈の手紙の全文
- キャンベル生物学
2011年9月10日夜に吉崎(正しくは立崎)誠 JBO運営副委員長がご逝去されたことを知り、この突然の悲報に驚くと同時に言葉を失いました。享年68歳でした。
吉崎先生は、お亡くなりになる10日くらい前にも、東北地方、とりわけ青森県や秋田県の高校を訪問されて、日本生物学オリンピックへの参加を直接呼びかけてこられ、そのことを力強いメールでお知らせいただいておりましただけに、今でも信じられない気持ちでいっぱいです。
2011年9月10日夜に吉崎(正しくは立崎)誠運営副委員長がご逝去されたことを知り、この突然の悲報に驚くと同時に言葉を失いました。享年68歳でした。
吉崎先生は、お亡くなりになる10日くらい前にも、東北地方、とりわけ青森県や秋田県の高校を訪問されて、日本生物学オリンピックへの参加を直接呼びかけてこられ、そのことを力強いメールでお知らせいただいておりましただけに、今でも信じられない気持ちでいっぱいです。
先生は、国際生物学オリンピックならびに日本生物学オリンピック、そして若い次の世代のことを心底よく考えておられました。そして、そのお考えを実際の行動に積極的に移される行動派の先生でした。
ご逝去の報はとても残念であり、心に大きな穴があいた感じがします。
振り返ってみれば、吉崎先生あっての現在の国際生物学オリンピック日本委員会(JBO)と言えるように思います。
JBOの草創期から、その後の発展、そしてようやく軌道にのりつつある今日の姿を想えば、その貢献は計り知れない大きなものであったことを改めて実感しています。
JBOの発足当初、先生は東邦大学理学部生物系教室のメンバーを動員されて、国内第一次試験の問題作成委員会を立ち上げられ、さらに2005年と2006年の国内第二次試験、特別教育を開催実施するなど、積極的に活動を推進して下さいました。あれ程までに東邦大学が一丸となって協力してくださったのも、先生の人望と同大学の教育ミッションに対する意識の高さの証だったのだと思います。ひいては、先生が「IBO2009」の日本開催実現に向けて多大な貢献をされましたことも忘れることは出来ません。
吉崎先生は、JBO運営委員会でも常に生徒や高校教員の側に立った発言をされました。自ら多くの高校を訪ねて直接意見の交換をされ、校長や教員に日本生物学オリンピックへの理解と協力、そして挑戦を促されました。其の足跡は余人をもっては代えがたいものであります。
また、先生ご自身の40余年に亘る研究活動を纏められ、東邦大学在職中に収集された8万点に及ぶ海藻の乾燥標本と2千点の液漬(浸液)標本を、2010年に岩手県山田町に寄贈されました。ただ、その標本の殆どが2011年3月の地震による津波で失われてしまい、さぞつらい思いをされたであろうことを思うと胸が痛みます。それでも先生は積極的に被災各地を回られ、日本生物学オリンピックへの参加を呼びかけてこられたのでした。
2011年に日本生物学オリンピック過去最多の参加者数を得たことは吉崎先生のご努力の証です。これ程までに次世代の教育に熱い思いを持っておられました先生が、もうこの世におられないということに深い寂しさを覚えますと同時に、これから私たちは何をなすべきか先生に学ぶことの大きさに気の引き締まる思いです。
今はただ吉崎誠先生の長年にわたるご尽力とご指導に心から感謝を申し上げますとともに、安らかなご永眠をお祈りいたします。
吉崎先生、本当に色々とお世話様になりました。有り難うございました。
合掌
国際生物学オリンピック日本委員会 委員長 浅島 誠
2011年5月3日-5日 お茶の水女子大学
主な内容 (担当は全てお茶の水女子大学理学部生物学科の教員)世話役:近藤 るみ
1). [講義] 生物学の隙間を縫う (服田昌之)
2). [実習] 脂質の分析と人工生体膜の作成 (小林哲幸)
3). [実習] 光による植物の形態形成と遺伝子のはたらき (山本直樹)
4). [講義] 植物の系統と進化と分類 (嶌田智)
5). [実習] C3植物とC4植物 (嶌田智)
6). [実習] 花の構造 (西川恵子)
7). [実習] 神経と筋肉の生理学 (最上善広)
8). [実習] 動物の形態と系統 (清本正人)
日時:2011年3月25日(金)13:00 – 16:00
場所:九州大学 箱崎キャンパス にて開催しました。
このたび東北・関東大震災に遭われた方々、特にご家族、ご友人、大切な方を失われた方々に心からお見舞いを申し上げます。戦後、最悪の事 態となった今回の太平洋沖の大地震とそれに伴う大津波、そして福島の原子力発電所事故、次々と起きている災害に深く心を痛めています。一瞬に して非常に多くの尊い命が奪われ,依然として大勢の方々が行方不明となっているこの大惨事は、世界中の人々の胸を痛めました。その恐ろしさは 決して忘れることはないでしょう。一日も早い復興を心から願っています。このために世代、地域や職場、国を超えて皆様と共に力を合わせてこの 難局を乗り越えていきたいと思っています。
次世代を担う多くの若者の尊い命を失った悲しさは筆舌にあらわしがたいところです。災害の余波も当分続きますが、そのような中にあるから こそ、私達、生かされている者はこれから不撓不屈の精神でもって前向きに学問をし、自然を知り、多くの生き物に学び、叡智を養い、日本のみな らず世界の平和と人間の豊かさに貢献したいものです。
若い皆様一人一人がこの苦難多き状況を乗り越えて、明日の日本および世界を背負う人として育つため勇気と努力を惜しまず、強い気持ちを持って目標に向かって歩まれることを 信じています。共にがんばって参りましょう。
国際生物学オリンピック日本委員会
委員長 浅島 誠
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