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東日本大震災に際し JBOに寄せられた世界の仲間からのメール

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

Dear Colleague,

Last Friday, when the earthquake and tsunami hit Japan, we were all shocked by the disaster. We feel so sorry for the tragedy that happened in your country. How are you and your family doing? I found it is so hard to convey my deepest sorrow for the victims. I hope all things are going well with you and all victims may rest in peace. We are here praying for you and your country everyday to overcome this serious natural disaster and get through the difficulties. At this moment, we do not know if you have any needs or other requests that we can help. c May God comfort the sorrow and bring peace.

David Chao, Professor, National Biology Olympiad, Taiwan, R.O.C.

親愛なる仲間たちへ

先週の金曜日、地震と津波が日本を襲いました。私たちは自然災害の大きさに、大変ショックを受けました。このような大惨事が日本を襲ってしまった ことに、心よりお見舞い申し上げます。 みなさんやみなさんのご家族はご無事でしょうか?  被災者の皆様に対するお悔やみをどのように伝えればよいのか、とても難しいことと思いますが、皆さんや、被災者の方々が一日もはやく穏やかに過ご せることを祈っています。 台湾で私たちは、日本人と日本国が、自然によるこの大惨事から復興していくことを毎日祈っています。 現時点ではどのような形で支援できるかまだわかりませんが、神のご加護と平穏な日々が一日も早く訪れることを祈っています。

David Chao, National Biology Olympiad, 台湾


Message from the Japanese Biology Olympiad Committee Coordinator (March 17, 2011)

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

Dear IBO friends,

Thank you very much for your concerns about us. We are still terrified by earthquakes and the atomic power plant’s problems. I have heard that inside of buildings in Tsukuba University were damaged seriously. Our university of Tokyo is OK even though labs in the upper floors, over 6th floor, are damaged by falling off reagents from lab benches. All books in our libraries also fell down. Now, besides expected big earthquakes coming in Tokyo area, we have to face serious radioactive pollution, if the procedures fail. We are still not sure what the outcome of these problems will be.
Only relief is that the IBO 2009 was over without any problem.
About JBO activity, we had no choice but to postpone our final exam for the third selection, which was scheduled on March 20th, to choose our final candidates for the IBO2011. Hopefully we can finish final exam later and train them and send them to Taiwan. At this moment, this is our only hope.
In my opinion, if we could get along these hardships, we should reconsider our science education for next generations. Science education becomes imbalance in our country. For example, we teach earth science to only less than 5% of high school students. Even though we face some of earthquakes, typhoons and small tsunamis every year, 95% of high school students were not taught earth science, anymore. 30% of high school students were not taught physics, including atomic energy. 30% of high school students were not taught biology including infectious diseases, population problems and health problems. I think that we need “science education for survival” which contains all fields of sciences, medicine, agriculture, technology, science ethics and humanities for human survival. And we, probably in every country, should reconsider modern excessive electrically-powered daily lives, as well.
Thank you very much for your concerns for us, again. We really hope to see you again at the IBO 2011 in Taipei.
Sincerely yours,

Ryoichi Matsuda, D. Sc.
Coordinator of Japan Biology Olympiad Committee
Professor, Department of Life Sciences,
The University of Tokyo 3-8-1 Komaba – Tokyo 153-8902 – Japan

IBOの仲間たちへ
私たち日本のことをご心配いただき心より感謝申し上げます。私たちはまだ、地震と原子力の問題にさらされています。 (2009年に国際生物学オリンピック大会: IBO2009が開催された)筑波大学の建物の内部が地震の被害にあったと聞きました。私たち、東京大学では,6階から上の研究室では実験台から試薬が落ちるなどの影響はありましたが、みな無事です。今、東京に大きな地震が来るのではないかという問題の他に、原子力発電所への対応を誤ると、深刻な放射能汚染が起こりうるという問題に直面しています。これらの問題がどのような結末を迎えるのか、まだよくわかりません。IBO2009がなんの問題もなく終っていることが唯一の救いです。
JBOの活動としては、IBO2011のメンバーを選考する最後の試験が3月20日に予定されていましたが、延期せざるを得ない状況です。早く、この試験を終えて、選抜選手の特別教育を行い、台湾に送りだすことが、現時点で考えていることです。
私的な意見として、このような困難を乗り越えられたとしても、私たちは次の世代を担う子供たちのためにも科学教育をもう一度考え直す必要があると思います。日本の科学教育は実社会に即さない、バランスのとれないものになりつつあります。たとえば、私たちは地震や台風、小規模な津波など毎年起こっているにも関わらず、5%の高校生にしか地球科学を教えていません。95%の高校生は地球科学の教育を受ける機会がありません。また、高校生の30%は、原子力を含む物理科学を学んでいません。高校生の30%は、伝染病、人口問題や健康問題などの生物学を学んでいません。現代では、科学、医学、農学、工学、科学倫理、といった様々な分野にまたがった、人間が人間らしく生きていくための“科学教育”が求められていると考えています。そして、私たち、いや全ての国の人々が、現代の大規模な電力に基づいた日常生活についてもう一度考えるべきだと思います。
私たちのことを心配してくれて、ありがとう。IBO2011の開催される台湾で、みなさんに再びお会いできることを楽しみにしています。
皆さんもどうぞお元気で。

松田 良一


生物学オリンピック 朝日新聞記事

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

Asahi.com 2011年1月13日
asahi
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日本生物学オリンピック2010 冬期特別セミナー

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

第22回国際生物学オリンピック(IBO2011台湾大会)代表選考に向けて代表候補を対象にして開催

  • 2010年12月25日(土)~12月27日(月)
  • 国立オリンピック記念青少年総合センター、東京大学大学院総合文化研究科

最先端の講義や実験を通して書籍では得ることができない生物学の醍醐味を知る
生態学や統計学など学校の授業で学ぶ機会の少ない分野の理解を深める
合宿形式のセミナーを通して互いに交友を深め、切磋琢磨する機会を得る

  • 生物学の魅力の再発見 : 浅島誠・東京大学特任教授 (JBO委員長)
  • 行動生物学と其の周辺について : 長谷川眞理子・総合研究大学院大学教授
  • 生物多様性と進化系統生物学 : 伊藤元己・東京大学教授
  • 生物統計学 : 嶋田正和・東京大学教授
  • 生物学の謎に如何に迫るかー筑波大会の反省を踏まえて : 和田洋・筑波大学教授
  • 東大の冬期集中授業に潜入して培養細胞を観察しよう : 松田良一・東京大学准教授


「国際生物学オリンピックに参加して」

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

慶応義塾大学・医学部・1年 山川 眞以 さん
国際生物学オリンピック2009年大会銀メダリスト (桜蔭高等学校 出身)

あれから1年が経とうとしています。忘れもしない、高校3年の夏。私は第20 回国際生物学オリンピックつくば大会に出場しました。
国内1次予選では全国各地でマーク試験を行い、80人が2次予選に進みました。 2次は筑波大学で実験試験が行われますが、試験だけでなく出場者同士、大学生と高校生との交流も盛んに行われます。ここで15名が選ばれ、国際大会もか くやと言うほどの難問に立ち向かい、日本代表4名及び次点者2名が選出されま した。
科学オリンピックに出場することの利点は大きく3つに分けられます。第一に、全国津々浦々に共通の興味を持つ友人を作れることです。中には大学生になっても連絡をとりあい、別の場所で再会する人もいます。医学部に進学して も、生物学科や化学科、果ては文学部に進学した友人はとても刺激になります し、将来研究で協力し合うことができたらこれほど素敵なことはありません。
第二に、最先端をいく講師陣から、熱意溢れる講義を受けられることです。 高校生にそのような機会は滅多にないので、国内予選に参加するだけでも大きな意義があります。
第三に、決して諦めないという強い意志の力が身につくことです。プレッシャーや学習の進まなさに何度も挫けかけましたが、自分に負けたくない、また それ以上に、共に闘ってきた友人の期待を裏切りたくないという思いから、何 とか国際大会を迎えることができました。これは受験一辺倒の生活を送っていたら決して得られなかった感慨だと思います。
私は今、医学部で医師になる勉強をしています。将来はこの多彩な人脈を生かして、様々な分野の融合を用いて医学界に貢献したいです。他の人にはないこの特性を得られたのは、とりもなおさず科学オリンピックのお蔭です。これからはより多くの中高生が科学オリンピックに参加し、有意義な時間を過ごせるように微力ながら貢献させていただきたいと思います。

(掲載:初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)第157号 2010.12.24)


第21回国際生物学オリンピック日本代表が決定

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

~日本にひきつづき韓国で開催される生物学の大会で、世界の桧舞台に挑む~

国際生物学オリンピック日本委員会(委員長:毛利秀雄)は、第21回国際生物学オリンピック(2010年7月11日~18日の8日間、韓国・昌原(Changwon)市にて開催)の日本代表4名および次点者2名を決定しました。代表および次点者は、全国2,693名の応募者から三次にわたる選考試験を経て選ばれました。今後、大学教員や専門家も交えた国際生物学オリンピック日本委員会のプロジェクトチームによる何回かの強化トレーニングを受け、国際大会において世界各国・地域から参加する代表たちと生物学を競い、そして生物学好き同士の友情をはぐくみます。

国際生物学オリンピック日本委員会
委員長 毛利 秀雄

第21回国際生物学オリンピック 日本代表(50音順)

氏名(ふりがな) 性別 在学校(所在地) 学年
栗原 沙織(くりはら さおり) 北海道札幌西高等学校(北海道) 1年
坂本 莉沙(さかもと りさ) 渋谷教育学園渋谷高等学校(東京都) 2年
三上 智之(みかみ ともゆき) ラ・サール高等学校(鹿児島県) 1年
水口 智仁(みなくち ともひと) 開成学園開成高等学校(東京都) 2年

同 次点者(50音順)

日本代表で参加できない生徒がでた際には、かわって次点者が国際大会の日本代表となります。なお、次点者も強化トレーニングなどに参加します。

氏名(ふりがな) 性別 在学校(所在地) 学年
久米 秀明(くめ ひであき) 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 1年
谷中 綾子(やなか あやこ) 桜蔭高等学校(東京都) 2年

 国際生物学オリンピックは、世界の高校生を対象にした生物学の国際的なコンテストです。生物学への関心を高め、参加者の才能を伸ばし、生物学的研究に対する興味を喚起するとともに、各国の生物学教育の情報交換や生物学を学ぶ若者の国際交流を目的として毎年開催されています。1990年の第1回大会(旧チェコスロバキア・オルモウツで開催)から数えて第21回となる2010年の大会は、日本にひきつづき韓国で開催されます。


国際生物学オリンピック韓国大会の情報

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

  • 公式サイト:http://www.ibo2010.org
  • 期間:2010年7月11日−18日
  • 開催地:Changwon (昌原) National University

IBO2010のロゴ画像

開催地の地図

韓国での作法 (http://ibo2010.org/からリンクされているページ)

  • 挨拶や「ありがとう」をいうことは韓国の人にとってとても重要である。そのときにはお辞儀をするのが普通である。お辞儀の角度は、二人のあいだの相対的な「えらさ」に依存する。
  • 韓国の人は過度ななれなれしさをあまり評価しないし、人との物理的な接触は儀礼的な握手どまりが普通である。しかし、よく知り合うようになるととても親密な作法にかわる。事実、外国人は韓国の女性たちが手に手をとって歩くのにびっくりする。友達のあいだで話し合うときに物理的な接触をするのはまったく問題がない。ただし、公衆の面前で異性がキスしたりだきあったりして愛情表現をすることは過去においては尋常ではなかった。ただし、これもいまでは下品なふるまいくらいにしか受け取られていない。
  • たくさんの清潔な公衆便所が韓国中にある。同時に、オフィスビル、ホテル、商店、食堂のトイレを借りることもできる。
  • 韓国の人は、床の上で座り、食べ、寝るので、韓国の家に入るときは靴を脱ぐ。
  • 若い韓国の人の間では割り勘になってきているが、「おごり-おごられ」の方がいまだ一般的である。
  • 伝統としては食事中におしゃべりをするのは不躾であったが、現在の韓国では食事中にしゃべったり笑うことが奨励されている。食事やサービスに対する真の感謝はよろこんで受け取られる。テーブルにむかって鼻をかんだりすることは不作法である。

このほかにも飯椀や箸やスプーンの使い方からはじまり、トイレの使い方など、日本とは異なるいくつかの重要なお作法がある。

韓国食(http://ibo2010.org/ のFoodの項抜粋)

韓国食は世界でよくうけいれられている。キムチは国民食とみなされ、そのすばらしい健康への貢献が賞賛されている。外国人には見た目と味で最初は変わった食物とみられるものの、すぐに多様な韓国食のすばらしさを愛することとなる。韓国食は万人に向いており、肉の好きな人にはカルビやプルゴギ、ベジタリアンにはビビンパや麺類がある。食事をしめくくるには、伝統的なコメの


秋篠宮殿下お誕生日(平成21年)に際しての記者会見(2009/11/25)

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

問4へのお答えのなかに、印象にのこることとして国際生物学オリンピックにかかわるお言葉が述べられている。


生物チャレンジ2009 代表選抜試験(2009.11.23) 実施

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

代表選抜試験の試験問題(PDF形式:280KB)および出題意図および解答例(一部)(PDF形式:243KB)を公開しています。
なお受験した15名(高校2年生以下)の全6問の平均正解率はおよそ60%と高いものでした。


日本植物学会からJBOおよびIBO2009に対し学会賞特別賞

国際生物学オリンピック, 日本生物学オリンピック

トロフィーの写真表彰状の写真

2009年9月18日(金)~20日(日)山形大学にておこなわれた日本植物学会第73回大会において学会賞特別賞を受賞しました。

日本動物学会の総会において功労の紹介

2009年9月17日(木)~20日(日)に静岡市で開催された日本動物学会第80回大会での総会(18日)において会長より功労の紹介があり、毛利JBO委員長・IBO2009組織委員会副委員長が感謝の意を述べました。また、理論問題の作題に協力した同会会員に壇上にのぼっていただき、沼田IBO2009実行委員会委員長が謝辞をのべました。

JBOおよびIBO2009に関わっているそのほかの各学会においても、それぞれの大会において筑波での国際大会の成果や生物チャレンジについて報告されています。


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