第22回国際生物学オリンピック(IBO2011)台湾大会
過去最高の金メダル3、銀メダル1を受賞! 文部科学省・発表文
- 台湾大会公式サイト
- 期間:2011年7月10日−17日
- 開催地:台北
結団式・壮行会 (7月9日 @科学技術館)
第22回国際生物学オリンピック 日本代表(50音順)
氏 名 |
フリガナ |
性別 |
在学校(所在地) |
学年 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
あいさつ 羽入佐和子・お茶の水女子大学・学長:
このように意義深い会でご挨拶の機会をいただきましたことを、国際生物学オリンピック日本委員会委員長浅島先生、運営委員長石和先生に深く感謝申し上げます。
そして、今回日本の代表として国際舞台でその知を競う皆様には、このようなチャンスを自らのものとされたことをお祝い申し上げ、これから向かう国際生物学オリンピックで、持てる力を存分に発揮されますことを心から期待いたします。
日本の自然科学が国際的に高い水準にあることは、ノーベル賞の受賞の状況からも明らかであり、皆様は生物学の最先端の知に裏付けられた力を携えてオリンピックに臨むことになりました。これまで多くの先生方のご指導の下で培ってきた力に自信と誇りをもって、全力を尽くしてください。
また、国際大会に日本の高校生の代表として参加することは、否応なく「日本の」という修飾がついてまわることになります。とくに今年、私たちは大きな災害を経験しましたが、世界は日本の今後に注目していますし、日本の若い世代がこの事態をどのように感じ、何を考えているか、とくに「生物学」という「生きもの」への興味をもつ若者が、どの様にその能力を発揮しようとしているのかには、ことのほか関心が寄せられることと思います。皆様には、このような問いにも真摯に向き合っていただけるものと期待しています。
知は力となり、人を輝かせるものではありますが、時に人を醜くもします。その違いは、知を駆使する者が人間としてどれだけ深く思索し、多くの経験を積んでいるかに依存しているように思います。したがって、優れた才能をもつ皆様には、今持てる知識をさらに練磨し、経験を積み、人間としていっそう輝やいていただきたいと願い、この度のオリンピックはそのきっかけになるにちがいないと確信しています。
この日を迎えられたことはご自身の努力の結果であることはもちろんですが、周囲の多くのご支援があったことも常に心に刻み、それを次の世代に引き継いでいただきますようにお願いします。
そして何よりもオリンピックでの皆様のご健闘と、皆様の未来のご活躍に心からのエールを送ります。
文部科学省・基盤政策課 板倉周一郎課長
浅島誠 JBO委員長、4人の日本代表
OB応援団、石和貞男JBO運営委員長
成田空港へ出発 アカハライモリの団扇
日本代表 台北に到着 7月10日
台北 桃園空港に到着 ホテルにて登録
IBO2011 台湾大会 開会式 7月11日
開会式場
開会前の記念写真 デンマーク 韓国、中国代表と
開会式演壇での日本代表
開会式での日本チームの紹介スライド
参加生徒代表、審査員の宣誓
開会式での演目、オーケストラ
会場での日本代表たち 101にて
その夜から翌朝6時までかかって 実験課題の審議と翻訳
JBO引率者(ジュリー及びオブザーバー(50音順))
氏 名 | 所 属 | 参加形態 |
齋藤 淳一 | 東京学芸大学附属国際中等教育学校 教諭 | ジュリー |
松田 良一 | 東京大学大学院総合文化研究科 准教授 | ジュリー |
浅見 崇比呂 | 信州大学理学部 生物科学科 教授 | オブザーバー |
近藤 るみ | お茶の水女子大学理学部生物学科 講師 | オブザーバー |
笹川 昇 | 東海大学工学部生命化学科 准教授 | オブザーバー |
佐藤 忍 | 筑波大学生命環境科学研究科 教授 | オブザーバー |
杉山 宗隆 | 東京大学附属植物園 准教授 | オブザーバー |
鈴木 雅大 | 東洋大学 理工学部 生体工学科 非常勤講師 | オブザーバー |
富川 光 | 広島大学大学院教育学研究科 講師 | オブザーバー |
本多 正尚 | 筑波大学動物系統分類学 准教授 | オブザーバー |
山下 雅道 | 宇宙科学研究所 専任教授 | オブザーバー |
実験問題 7月12日
試験会場
会場に到着した生徒たち
4グループに分かれて実験課題に挑戦
共用の装置
実験課題を終わって一息
理論問題 そして 台北友誼之夜 7月14日
理論試験もすんで 開放感にひたる
高校生のオーケストラ
表彰された各チーム
Friendship Nightでは 京劇「白蛇伝」を堪能
台湾大会 Daily News, Issue 6 (15 July) に掲載された 日本代表 4人のインタビュー
審査員会議 7月15日
来年の IBO 紹介
代表生徒は遠足や交歓
授賞・閉会式 7月16日
閉会式をむかえた。
副総統のあいさつ
1位から3位の表彰
左から 1位(米国)、一人おいて 2位(台湾)、3位(米国)
日本チームは これまでで最高の金メダル3、銀メダル1を受賞!
Farewell Party に続き徹夜のダンスパーティー
日本チーム・ガイドの Yang (楊)さんと一緒に記念写真
成果をたずさえて帰国の途に 7月17日
年長者にうけた帽子のみやげ
これまでで最高の金メダル3 銀メダル1
平成23年7月16日
国際生物学オリンピック参加生徒の成績について
1.受賞状況 : 金メダル3名、銀メダル1名
2.参加者 : 4名の高校生
3.受賞者詳細 :
大塚 祐太 さん 千葉県立船橋高等学校(千葉県) 3年(18 歳) 金メダル
久米 秀明 さん 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 3年(18 歳) 金メダル
松田 洋樹 さん 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 3年(18 歳) 金メダル
三上 智之 さん※ ラ・サール高等学校(鹿児島県) 3年(18 歳) 銀メダル
(氏名の50 音順にて掲載) (年齢は本大会終了時点のもの)
※ 三上さんは2010 年に銀メダルを獲得。
4.参加国数/人数 : 58ヶ国・地域 / 229名
5.場所/ 期間 : 台湾(台北) /平成23年7月10日~17日
6.派遣機関 : 国際生物学オリンピック日本委員会
文部科学省では、(独)科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参 加する若者を支援する事業を実施しておりますが、このたび、台湾(台北)で開催された 「第22回国際生物学オリンピック」に参加した生徒全員が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。 (共同発表:国際生物学オリンピック日本委員会)
文部科学省 表敬訪問 7月21日
笹木副大臣から表彰される
浅島先生からもサイン団扇
メダルを受賞した 代表の感想
久米秀明
試験に向けては「生物学が好きだという気持ちを忘れない」ことを目標に楽しく頑張れました。また英語がなかなか上手に話せない僕にもみんな親切にしてくれて、楽しく国際交流できました。支えてくれた日本代表のメンバー、家族、先生方、日本チームのガイドをしてくれた楊さん、大会に関わった全ての皆様にお礼を言いたいです。ありがとうございました。
松田洋樹
IBOへの参加と他国との交流をとおして何かと視野が広がったような気がします。そもそも世界に日本以外の空間が広がっていることをはじめて実感しました。日本人は英語が下手で野心も持っておらず、日本人がこのまま日本に閉じこもっていたらだめだと感じました。
三上智之
とにかく非常に楽しい一週間でした。すばらしい体験をありがとうございました。国内大会、国際大会を通して得た友達は最大の宝物だと感じています。この体験をいかせるように努力しようと思います。
大塚佑太
面白かったです。英語でのコミュニケーションは難しかったのですが、いろいろな国の人と一緒にトランプやCulture Nightのゲームで遊んで、とても楽しかったです。とくに印象に残っているのは、Culture Nightで日本チームが披露したATPase danceです。アニメ人気の力もあって、世界中の人が楽しんでくれたとき、国なんて関係なく「人」っていいな、と思いました。たくさんの人が「良かったよ」と言ってくれてとてもうれしかったです。この発表の準備を手伝ってくれた人には本当に感謝しています。試験では、日本でのいろいろな経験が活かせました。特別教育やチューター教育などで学んだ生物学はもちろん、理科、英語、数学、などの高校での授業、そのほか色々な考え方、作業の仕方、などが役立ちました。感謝の気持ちとうれしい気持ちでいっぱいです。将来は進化研究したい